毎年秋から冬に、乳幼児の間で流行する「かぜ」の原因ウイルスの一つです。(今年福岡市内では、真夏に保育園で大きな流行となりました。)
鼻水や鼻づまりから始まり、咳や熱が出始めます。年齢によって症状や経過が異なり、6ヶ月以下の赤ちゃんがかかると熱はあまり高くはでませんが、息づかいがゼーゼー聞こえる細気管支炎という病態になり、呼吸困難や無呼吸、無気肺のため入院治療が必要になるかもしれません。1~2歳のお子さんでは、高熱が3日から5、6日間続き、クループ(喉頭が腫れて、声がかすれたり、ヒューヒュー、ケンケンのしつこい咳が夜間ひどい)や喘息様気管支炎、肺炎、中耳炎をおこしやすいです。通常、咳や鼻汁は7日から14日間すると自然に治りますが、未熟児や、心臓や肺に障害があるお子さんでは生命にかかわることもあります。
治療は、ウイルスを殺す特効薬がないため、肺炎や中耳炎などの合併症をおこさないかどうか注意しながら吸引や点滴、内服薬など対症的な治療をしていきます。予防方法は、集団保育の現場では難しいのですが、飛沫や接触により感染していきますので、かぜ予防の基本である、手洗いやマスク着用を励行しましょう。
ザ・病気(No.5) colum005
- 個別ページ(ザ・病気)
- ザ・病気(No.15)
- ザ・病気(No.14)
- ザ・病気(No.13)
- ザ・病気(No.12)
- ザ・病気(No.11)
- ザ・病気(No.10)
- ザ・病気(No.9)
- ザ・病気(No.8)
- ザ・病気(No.7)
- ザ・病気(No.6)
- ザ・病気(No.5)
- ザ・病気(No.4)
- ザ・病気(No.3)
- ザ・病気(No.2)
- ザ・病気(No.1)
- ザ・病気(No.16)