ザ・病気
RSウイルス ってなあに?
3歳以下の乳幼児が感染するウイルスで、毎年秋から冬、また年によっては夏にも流行が見られる気管支炎の原因ウイルスです。
鼻水や鼻づまりから始まり、咳や熱が出始めます。6ケ月以下の赤ちゃんがかかると熱はあまり高くはでませんが、息づかいがゼーゼー聞こえる細気管支炎という病態となり、呼吸困難や無呼吸、無気肺のため入院治療が必要になることがあります。
6ケ月以上のお子さんでは、高熱が3日から5、6日間続き、クループ(喉頭が腫れて、声がかすれたり、ヒューヒュー、ケンケンのしつこい咳が夜間ひどい)や喘息様気管支炎、肺炎、中耳炎をおこしやすいです。通常、咳や鼻汁は10日から14日間くらいで治りますが、その後喘息を起こして来たり、2~3回かかることもあります。
未熟児や、心臓や肺に障害があるお子さんでは、生命にかかわることもありますので予防のため、抗体の注射が受けられるようになりました。治療は、ウイルスを殺す特効薬がないため、肺炎や中耳炎などの合併症をおこさないかどうか、経過観察をしながら吸入や吸引、内服薬など対症的な治療をしていきます。